打楽器を叩くスピード感のコツをチャイムでつかむ

スピード感というもののコツを分かりやすくつかむための説明として、チャイムを用いた練習を教えることがよくあるのでちょっとまとめてみました。

対象として、まだしっかりと打楽器を習ったことのない方(主に中高生のみなさん)と打楽器経験のない吹奏楽指導者様等を考えていますので、そういった記事になることをご了承ください。 


音量とスピード感を分けて考える訓練

中高生の方によくあるのは、音が大きいときはスピード感のはやい表現だけ、音が小さいときはスピード感の遅い芯のない表現しか演奏できないという現象。

こんなとき僕は、音量は小さいのにスピード感のはやい表現、音量が大きくてもスピード感はゆっくりの表現を見せてあげることにしています。
(同じような言葉が何度も続いて恐縮ですが、ここではできるだけ「強弱」という言葉を使わないように心がけています。音の「強さ」とは、音量の話なのかスピード感の話なのか大変ややこしいからです。)

チャイムを使う

なんの音でもいいので、できるだけ音量は小さいけど「コーン!」と歯切れの良い音を出してみましょう。叩くものはハンマーならなんでも良いですが、叩く面が柔らかいものはこの練習には向いていないので避けましょう。
そのとき、どういう手の動きをしていたか振り返ってみてください。うまく行かなかったかな?という方も、一緒に進んでみましょう。

持ち方

まず、ハンマーを持つグリップはかなりしっかり握っているはずです。散々「叩くときはとにかく力を抜かなきゃだめだー!」とか言われてきていたかもしれませんが、それは正しいです。ここだけは例外という考え方をするといいと思います。基本的にどんな打楽器のどんなバチ、マレット、ビーターでもグリップはしっかりというのは鉄則です。

動かし方

自然と「短い範囲で」「素早く」動かすような動作になりませんでしたか?それがスピード感です。もっと言うと、それらの実現はほぼすべて「手首」が担っていませんか?ここがポイント。

管楽器でスピード感をコントロールするための「息のスピード」にあたるのが、我々の場合は「手首を動かすスピード」という理解だと最初は分かりやすいはずです。

効果

以上の2点を意識するだけで、p(ピアノ)の表現で極端に情けない音になってしまうような現象は回避できます。主張のない歯切れ悪く粒立ちの悪い演奏も減少していくでしょう。また、「p(ピアノ)だけどそれじゃ聞こえない!」→「それは大きくしすぎ!」といった問題も起こらなくなります。というのも、音量を上げたときにうるさくない音が出せるようになるからです。

「音が小さいときのスピード感のはやい表現」も大切ですが、逆である「音が大きいときのスピード感のはやくない表現」も非常に大切です。なぜなら、これがコントロールできていない場合の打楽器セクションの破壊力は限りなく大きいからです。一発でバンドを壊せます。現に、管楽器セクションが素晴らしい演奏をしているのに f(フォルテ)の打楽器が全てをぶち壊している演奏を幾度も見てきました。こちらはより高い効果が得られる「シンバルを使った練習」を奨めております。そちらはまた追々。

まとめ

とにかくチャイムを使って、①粒立ちの良い②はっきりとした音を小さな音量で叩けるように訓練をしましょう。手首の使い方のカンがつかめれば、その他の打楽器奏法全てのことがうまく行くようになりますので、随所で効果が見られるはずです。

合奏の中でタテだけではなくスピード感が合ったときの感覚を知れれば、より打楽器が楽しく感じられるでしょう。なにより、演奏を聴いたときのブレンド感の上がりようはそうそうたるものがあります。


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