効率よく丸暗記する方法 - 物の覚え方とコツを知れば記憶力は必要ない

効率よく丸暗記する方法 - 物の覚え方とコツを知れば記憶力は必要ない
みるみ

「記憶力が悪い」とか「暗記が苦手」とかっていう方へ向けて、僕が考える頭の情報整理の方法を紹介してみる記事です。そのためにはまず「覚えることと暗記することの違い」の理解から始めるととても良いと思っています。

そんなわけで、まずは頭に新しい情報を仕入れるルートにはどんなものがあるのかっていうところから話を始めたいと思います。その上で、僕が学生時代に実際にやっていた定期試験での点取り方法を織り交ぜて進めて行こうと思います。

僕は学校の授業は97%寝ていて提出物も全く出さないようなタイプでしたが、中高のテストで点数に困ったことはありませんでした。これは自慢でもなんでもなくて、むしろやり方さえ分かっていれば誰でもテストの点なんか取れるんだっていうことの証明だと思っています(進学校ではないので大した難易度の試験ではありませんが…)

最初から自慢げな内容になってしまって申し訳ありません。何度も書き直したりしましたが、良い表現が見つかりませんでした。しかしこれを書かないとこの記事の権威性がないというかどうにも説得力も足りなくなってしまうので、どうかご容赦ください…。伝えたいのはあくまでも「暗記さえできちゃえば学校の試験くらい楽に点は取れる」という点のみです。

どちらかというと短期決戦的なところがあるので受験なんかにはちょっと向いていない部分もあるかもしれないけど、基本的な考え方は全て同じなので日常生活においてなにからなにまで役立つ頭の使い方ができるようになると思います。

それでは、やや長めですがどうぞ最後までよろしくお願いします!

覚えることと暗記することの違い

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一般に、物を覚えるっていう一言ではそれがどういう意味を含んでいるかは確定されない。「5分後に覚えていればいい」状況もあれば、「1年間継続して覚え続けていなければならない」こともあるかもしれません。

特にこの「長期間自分のものとして使い続ける」場合を、今回は「覚える」もしくは「知る」という言葉で定義しようと思う。これはつまり知識を完全に自分のものにするというニュアンスで、内容を理屈で理解できているような状態だと理解してください。

反対に、1週間後のテストのときに解答欄に言葉を埋めることができればいいという程度のものを「暗記」と呼ぶことにします。言い換えるとこれは知識として吸収されているわけではなく、あくまでも「AときたらB」と強制的に頭になすりつけているだけの状態に近い。ゆえに、中身の理解は伴わなくても良い

覚える字面の長さの話ではないので、それが数学の証明全文だろうが経済の図表丸暗記だろうがここに含まれます。

テストで点を取るという話に限定するとメインの話題はこっちになるかと思うけれど、今回はなるべく偏ることのないようまんべんなく話ができればと思っています。

1.「知る」「覚える」とはなにか

まず第一に暗記することとの決定的な差として、道筋を辿って理屈を理解して得た情報は忘れにくいというものが挙げられる。

また、忘れないものには大きく分けると3種類あると思っていて(僕の考え)、

  1. 毎日触れる、考える、見るゆえに到底忘れることができなそうなもの
    (ex.毎日会う人間の顔や名前、キーボードの配置、自分のデスクの場所、足し算引き算や文章を書くなどの一般常識)
  2. 身体が覚えているもの、手続き記憶と呼ばれている
    (ex.自転車の乗り方、泳ぎ方、箸の使い方、楽器やスポーツなど専門技術の感覚)
  3. 継続して知識が追加されていくので自然と身についていくもの
    (ex.一番分かりやすいのは仕事、あとは新しく手に入れた物の使用方法とか)

みたいになる。

今回一番関係が近い話はお察しの通り3番で、理屈を理解しながら得た情報は忘れにくいという話もここで関わってくる。

アルバイトでもない限り、仕事をもらうときには必ず理由、もしくは目的があるはずです。とすればその目的のためにはなにが必要でまずはなにをしなければならないか、という風に逆方向に物事を考えられる。このプロセスが大切。

今自分がしている仕事が全体のどの部分なのか、一体何の役に立つのかを理解できていない人って仕事ができない人の特徴でよく挙がりますよね?

 

今のは分かりやすい例として挙げたけれど、これは勉強にも使えます。

暗記テクニックの項で詳しく説明するけど、たとえば歴史のある制度の名前を覚えるとき、僕の場合だと「その歴史上である一定のまとまりを作って、その制度が生まれたのはなぜなのか」というのを流れで覚えます。これが道筋、理由、背景なんかにあたるわけです。

しかもまだメリットはあって、流れで覚えているからひとつが頭に思い浮かぶと芋づる式で他の対象も浮かんでくるんです。言葉1つをやみくもに暗記するより遥かに効率がいいです。

いつかは忘れる

ひとつ大事なのが、上の3つどれであっても情報を与え続けなければいつかは忘れるということ。

エビングハウスの忘却曲線っていうものがあって、絶対に忘れないことなど理論上は有り得ないっていう話を説明しています。まあ自転車とかは何十年乗らなくても乗れそうな気がするけど、それは本当に身体が覚えているっていう現象なのかも…(適当

エビングハウスの忘却曲線

継続して情報を流入させると忘れにくくなっていくことがわかりますね。

「知る」「覚える」のまとめ

とまあそんな感じで、これが「知る」や「覚える」という言葉のイメージだと思ってもらえるといいかなと思います。要はインプットのときにちゃんと頭を使っているかということ。「結局頭の良さによるじゃん!」と思った方、待って!!
これは訓練で鍛えられる上、コツをつかめば簡単だから安心してください。

経験上「物覚えの悪い人」っていうのは、だいたいここが苦手であるパターンが多い。ボーッと話を聞いていたり、聞いた言葉でしか自分の頭の情報を発言できないタイプ。そりゃ覚えらんないわ、といつも思っている。

余談。

よく「勉強ができると頭が良いは違う」なんて言われるけど、これは半分賛成で半分反対。

下で書きますが、暗記するオンリーで点を取ること=勉強ができることというならたしかに合っているけれど、さっき言ったように勉強にも知識の習得の仕方を応用できるなら分離して考えるのは間違っていると思います。

まあひとつだけ言うなら、本当に地頭がいい人とか頭の回転がはやい人はなにをやってもうまくこなせる率が高いのは間違いない。

2.暗記とはなにか

反対に、一時的な記憶として頭に詰め込むだけのことを暗記という。細かい定義があるのかは知らないけれど、とりあえず僕はそう思っている。

したがってテストで点を取りたいときはこちらがメインになると思われます。ただし、自分の仕事のために資格を取るなどの場合は、その勉強で得た知識が自分の物になっていないと意味がないため暗記では無駄足になるかも。

実は、僕は他の人がどういう風に勉強(ここでいう勉強は暗記の方)をしているのかよく知らない。だからこの記事を呼んでくださっているみなさんが、暗記というものに対してどういうイメージを持っているのかも分からないのだけど、ここではひとつだけ言いたい。

こちらもコツをつかめばみんな同じようにできる、ということを!

現に僕は中学・高校・学生時代と、テスト期間になるまで内容なんておろか、テスト範囲すら知らない状態であることがほとんどでした。せいぜい「早くて2週間前に教科書を初めてめくる」というくらいがいつもの感じです(普段なにをしているかというと、死ぬほど寝ている)。

それでもその辺の学校の試験なら全く問題なく点は取れるんです。結局人生でなんの役にも立たない定期試験なんだから、そのとき点が取れていればそれで良いと思ってます。

普段のくそみたいな授業をがんばって聞くより遥かに人生が豊かに、有効に使えるから、ぜひおすすめします。

得られた情報をどう整理するか

office-folder-filing

ここで話したいのは、上記2つの「知る/覚える」「暗記する」いずれの方法でも、取り入れた情報をどう片付けるかで定着の度合いは大きく変わってくる、ということです。

要点は以下。

  1. 情報の重要度分けを行う
  2. 情報のジャンル分けを行う
  3. 定着しにくい項目を知る

1つずつ見ていきましょう。

1.情報の重要度分けを行う

checklist

これは順番的にも最も優先度が高い。なぜなら、単純に重要なものほどなるべく覚えているべきであるということに加え、重要なものを覚えていればそれに含まれる下の項目も覚えやすくなることが多いから。

スーパー極端な例だけど、以下のような事柄を「暗記」している最中だとします。

植物の種類分け

ここでまず「双子葉類」から覚えようとする人は絶対いないでしょう?(「植物」から覚えますよね!)
そういうことです。

つまり言い換えると、覚える順番は包含関係の中でより包んでいる方から、ということになってくる。

ポイントは整理

で、話はまだ終わりません。このトピックはあくまでも知識を取り入れた後の「整理」の話なので、今のままだとただ単に暗記する順番の話に留まってしまうからです。

同じ「ひとつ」覚えるのでも、どう考えても穴埋め問題で1個しか出題されなそうなものを覚えるのと、「江戸幕府の将軍家は徳川家」、っていうのを覚えるのとでは意味が違うことを理解していただければなと思います。

つまり、この「重要度分け」のメリットとして重要度を考える上で暗記していたことの「理解」に繋がる、つまり「知る/覚える」へ近づけるということが挙げられるんです。

頭に取り入れるときは効率よく暗記する → 取り入れたあと頭を整理するのと同時に「知る/覚える」へ持っていく

基本はこれの繰り返しです。そうすることでインプットの全体量は効率の良い暗記方法で増量しつつ、なおかつその一部を「知る/覚える」に変えられるからです。

以上がここでのキーです。

2.情報のジャンル分けを行う

file-filing

ここで行うことは「情報のファイリング」だと思ってもらえると良いですね。

あなたはクリアファイルを5枚持っています。
そして学校で国語・数学・理科・社会・英語の5教科のプリントを5枚ずつもらったとき、あなたならどうしまいますか?

決まってますよね。科目毎に分ける人がほとんどでしょう。

頭の中でも同じことをやるべきっていうのが僕の言いたいことです。

その時々によってまったく状況が違うので一般化して説明するのは難しいんだけれど、イメージとしてはとにかく自分の分かりやすいところでどんどんグループ化をしていくこと

そしてそのグループが包含関係によって並ぶとき、前述の重要度分けとうまく絡んできて一気に頭の情報がすっきり整頓される。グループごとの位置関係を理解しておけば、どこになにがあるかっていうこととそれがどの程度重要な意味を持っているかが同時に分かるんだよね。

このとき大切なのは、ある1つの項目が複数のグループに所属しても良いということ。むしろ多い方がいい。そうすると、aという項目を見て「これはAにも関係しているしBにも関係しているな」とどんどん連想がなされていき、「ある1つ」を覚えることによる効果がぐんと高まるから。

文字にするとすっごいややこしいし、僕を「気難しくてヘンクツそうなやつ」だと思う方もたくさんいらっしゃるだろうけど、感覚が分かると無意識にやらざるを得ないくらいになれるはず。文字だけだと伝えるの難しいですね…。

3.定着しにくい項目を知る

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上記2つの重要度分け・ジャンル分けを行った後、さっと頭の中を見渡してみると、ちょっとぼやけているような箇所が必ずあるはず。重要度やグループの階層関係があやふやになっていたり、そもそもなんのことなのか理解できていないところだったりすることがだいたいです。

要は、この「ちゃんと頭に入ってきていない所」を自覚するために整理をしていると考えると良い。

各5教科のプリントを50枚ずつもらったとき、50枚全てを机の上にぶちまけてしまってはなにがなんだか分からないのと一緒。テスト前になったらみなさんも分からないところには印をつけたりするでしょう?当然各教科に分けて、範囲順に並べたりした上で。

あれを自動的にやってくれる状態まで持って行くということ。

そしてここで分かった自分の「弱点」を徹底的に繰り返し頭に叩き込み直していく。これを試験の始まりのチャイムが鳴る瞬間までやっていれば、余程の暗記量でない限り大丈夫です。国語系・理科系・社会系・その他副科系の4科目辺りはちょろいもんでしょう。

ここまで読んでいただいたみなさんになら言わずもがな、数学と英語はより「理解」が必要な科目なので同じようにはいかない傾向があるということは知っておいてくださいね。

テストで高得点を取るためには?

exam-school-test

さて、ここまでの前情報から一回まとめると、たとえ学校の定期試験レベルでも可能なら「知る」によって知識を得るに越したことはないということが分かります。

前述の通り圧倒的に忘れにくい上に、知識っていう引き出しはいくつも開け方がある=応用の利く情報として利用できるようになるからです。

一を聞いて十を知るじゃないけれど、1つの情報からたくさんの考察や推測に繋げられるかもしれないならどう考えてもこちらにメリットがあるんです。

というのを前提として伝えた上で、実際の暗記テクニック(というか僕が試験のときにやっていたこと?笑)を紹介したいと思います。

口を酸っぱくして言うけれども、暗記によって取り入れた情報も「整理」によって「理解」へと繋げていくことを忘れずに意識してくださいね。

効率の良い暗記テクニック

テクニックの種類は大きく2つ、考え方というか概念的なものとそうではない実利的な話とで分けてみました。

最初の2つが前者で、残りの6個で合わせて計8個のご紹介。

1.覚えるものからなるべく規則性を見出す

単なる数字や記号の羅列だろうが政治家の名前だろうが物理法則の名前だろうが、意味もなく並んでいるだけに見えてそこには絶対なんらかの法則が隠れている。

たとえばこんなの。

売上総利益 売上高 - 売上原価
営業利益 売上総利益 - 販売費および一般管理費
経常利益 営業(外)利益 + 営業外費用
当期純利益 経常利益 + 特別利益&特別損失

まず簡単なところから言えば、これは順番に話が進んでいくものなのだから、「計算式の1項目は必ず1つ前の名称のものになっている」ということに気付けるはず。

でもどちらかというと僕がここで言いたいのはそういう「意味的なもの」ももちろんなんだけど、たとえば

  • 1行目は全て「売上」という言葉から始まるな、とか
  • 3行目はどちらも頭に「営業」と付いているな、とか
  • 式は「- - + +」だな、とか
  • 右下2つは「特別」っていう言葉が続くな、、、とか

こんな感じである。

「ただのこじつけじゃねーか!」とほとんどの方が思うだろうけど、これ想像以上に効果あるんですよ!!

こういうことを考えながら表を眺めているだけで、とりあえずはすぐに一時記憶になってくれるんです。

特に3つめの「順番は- - + +だな」みたいなのは僕もよく利用するんだけれど、なにが便利って順番自体はなんだっていいということ。見たモノを全て「法則に基づいている」と思えば簡単に頭に入ってくるからぜひやってみてください。

たとえばこの表がすっからかんでテストに出てきて穴埋めをやるなら、僕は今書いたこじつけ法則性で埋めていくんです。自力で無理して覚えるのは左の4つで十分。

  利益 売上    売上
  利益      -    および
  利益 営業( )利益 + 営業
   利益     + 特別 &特別 

最初はこんな感じから始まって、左4つが埋まれば

売上総利益 売上高 - 売上原価
営業利益 売上総利益 -   および
経常利益 営業(外)利益 + 営業
当期純利益 経常利益 + 特別  &特別

左の名称が分かれば次の式の項も埋まるので、この辺までは絶対に辿り着けるはず。

ここで、「単なる暗記をしているのかと思いきやちゃんと意味的な理解も同時に促進されている」こともポイント。「無理に法則性を見つけようする」ことで、「次の式で使う名称が含まれている」っていうことも理屈で理解できたわけです。

あとはこれから紹介する方法と合わせて表と繰り返し見つめ合えば絶対に覚えられる。この覚える数を少なめに線引きするのも精神的に非常に有効なので覚えておくべき。

間違っても「売上総利益は、売上高から売上原価を引いたもので~」などのように1行ずつバカ正直に覚えていってはいけません。

2.今までで知っているなにかと関連づけられないか常に考える

これもついさっき言った「覚えるものの個数を極力少なくするため」の方法です。

つまり、「これから覚えようとしているものは自分が全く知らないもの」と思うではなく、少しでも関連性を探すことによって「これはもう自分が知っているものだ」と思い込むんです。

なにをさっきからエセ催眠術みたいなことを、とまた思うだろうけれど、これはそういう「考え方」としてももちろんそうだけれど、実際にこの過程で頭に取り込めるものの量が格段に増えるから騙されたと思って試してほしいんです。

歴史の勉強中の「流れを考える」というのもここら辺の話で、今までのどこの部分にくっついてくる話なのかを常に考えながら暗記を進めていくということ。

ここでのポイントをまとめておくと、新しく覚えるべきものと(完全に新規で)覚える必要のないものをはっきり区別させる、ということ。

3.文字、文は声に出して読む

これは科学的にというか医学的にというかちゃんと証明されていて、一度声で発したものは口が覚えてくれるあの感じのことを言っています。

方法は簡単で、新しい言葉を見たらとにかく発音してみるだけ。欲を言うならただ単に読むだけではなく、ひとつひとつ頭の中で噛み砕いていくようなイメージで読み上げると良いです。

このとき、2つ後に紹介する「5.データで覚えるのではなく、写真を撮るように絵で保存する」も併用する意識を持つとさらに効果がある。

ぶつぶつ言わずにはっきり言葉を発するのがポイント。

ちょっと余談。

誰かから急な報告を受けたときや電話がかかってきたときに、理解が追いついていないと無意識にその言葉を反芻(はんすう:復唱みたいな)していることがあるでしょう?

あれって、頭が処理として追いつけていないときでも、口は聞こえてきた文字列を同じように発音すること自体がとても得意だからできることなんです。

さらに「耳から入ったリズムや文字数と差異があると違和感を感じる」ようになっているのもポイント。自分の口がリピートしたのを聞いて初めて頭に入ってくることってよくありますよね?

口に頼る信憑性にも繋がるかなと思ってのお話でした。

4.身体を動かす

これも実証されているお話。軽い運動をしながらだと頭への入りが良いというもの。

でも僕はこれ自体に頼って暗記をするというより、集中力がなくなってきたときに歩きながら音読をしたりして(「3.文字、文は声に出して読む」の利用とか)、気分転換みたいな使い方をしている。

このあとに机に戻るとあらびっくり。頭がすっきりしている。

5.データで覚えるのではなく、写真を撮るように絵で保存する

もしあなたが左利きであるのならば、このトピックは信じられないくらいあなたの力になるでしょう。

もちろん左利きでなくても知っておいて損はないし、意識して訓練できるのでぜひお試しあれ。慣れると無意識でも数時間前に見た車のナンバーとかを普通に思い出せるようになる。

ここで話すのは「中身を一個ずつ情報として覚えるのではなくて、カメラのシャッターを切ってしまおう」という話。たとえば下の図を見てくださいな。

図形を視覚で覚える

例えばこれを一定時間見せられたあとに、「どのイラストがどこにあったか配置してみて」みたいなよくあるおなじみの問題が出るとする。

そういうときに、「迷彩模様みたいのは上の段の右から2番目で、星はその右隣で。あっ、赤と黄色と緑のピーマンみたいのは左下にあったな…」とかそういう覚え方をせずに、この画面を脳みそを使ってスクリーンショットしろということです。

仕事で「この配置記録しといて!」なんて言われたら、1つずつ場所を文字でメモするのではなくて、ほとんどの人が写真を撮ったりスクショしたりするでしょう?

やり方としては、「とにかく頭の中で"言葉"を使用せず、全体的にボーッと見つめながら映像を焼き付けていくようなイメージ」を持ち続けること。

詳しい方法を知りたい方は、「写真記憶」や「直観像記憶」なんて調べてみるのがおすすめ。

なんで左利きが得意なのかっていうのは、こちらも「右脳 左脳 役割」とかググってもらえたら分かるのではと。僕が話すといつも通り脱線が長くなるので割愛します。

追記 (2019/6/3) :最近は右脳と左脳の話全般においてまやかしというか全く根拠がないなんていう風にも言われていますね。

でも僕は絶対にあると確信しています。右利きの方は、まずは歯磨きを左手で始めてみたりするといいかも…。

6.反復確認

これはテスト対策においては最も核となる方法になる。概ね流れは以下の通りで、単純。

  1. 暗記したい項目を赤字(消えるシートで消えないインク色の場合、オレンジなんかもおすすめ)、その下に黒下線、その後ろに項目の説明という風にひたすら箇条書きをする。暗記するべきは項目名なのか説明の方なのか、よく考えるのがポイント。また、説明も長ったらしく書くのではなくこの言葉が出てきたらこれ、というくらい単語に絞って書くとなお良い。
    箇条書きの例

    箇条書きの例。汚くてごめんなさい。

  2. 書き出した物を全て赤シートでチェックして、1度目で答えられなかったものにチェックをつけておく。3回目くらいまで同じことを繰り返す。
  3. 全て答えられるようになっても、チェックがより多く付いているものに注意をしながらテスト本番まで継続して確認をする。このとき、この箇条書きリスト自体に慣れてしまって全く頭が働いていないのに「覚えた!」と勘違いをしてしまうケースが多いので、常に頭をリセットして確実に答えられるかチェックすると良い。順番を変えてランダムで行うのも非常に効果的。

この方法の最大のメリットは、「元々自分が全く知らないこと(上で話した完全新規の情報のこと)しか書いていないので、これされ覚えてあれば問題はゼロである」と自信が持てること。この箇条書きリストに全幅の信頼を置けるんです。

リストが多すぎる…という方は、先に話した「関連づけ」や「グループ分け」などで何か自分の知っているものに紐付けられそうなものがないかもう一度確認してみるといいです。

7.自分の言葉で説明しなおす

これはどちらかというと、暗記テクニックというより「ちゃんとした勉強」のときに有用な手段。つまり今回の定義でいう「知る/覚える」寄りの方法というわけですね。

僕は参考書なんかを見ながら新しいことを勉強するときは、さっきから何度も言っている「完全新規の情報」のみを、ポイント化してまとめたものをノートに箇条書きしていくというスタイルを取っています。かなり一般的ですよね。

ただし、新たに知ったことを「文や図解の構成を変えて、自分の言葉で新しく説明し直してまとめていく」のがポイントです。

このとき、完全にその新規概念を理解した上でさらに頭の中で簡潔にまとめるっていう作業によって格段に理解度が上がる上に、前述の反復確認をするときなんかもより自分に対して分かりやすく情報を残しておけるメリットがあります。

さらには時間が経って少し忘れかけていた場合でも、自分にとって最も分かりやすいまとめ方がされているためすぐに理解した状態へ戻れるというおまけまでついています。

このノートが自分の財産になりますよ。

日常の生活でも大いに使うべきです。
(上司)「こういう仕事あるからお願いしていいかい?」
(自分)「それはつまり~~で~~ということですね?」
(上司)(おっ、ちゃんと理解しているな)

8.常に副交感神経が優位な状態を意識する

脳には大きく分けて2つの状態があります。「交感神経が優位な状態」と「副交感神経が優位な状態」です。

簡単に言うと、前者が活動状態にあって興奮しているとき、後者はリラックスして落ち着いているとき。

当然勉強や暗記に際しては後者の方が向いている(活動状態とあるけれど、前述した身体を動かすっていうのもリラックスのためにやるものなので、あれも副交感神経優位状態を狙っているといえる)。

副交感神経ってワードだけで別の記事を書きたいほど色んな話があるのだけれど、ここで伝えたいのはただ1つ、「起床後数時間やお風呂から出た後などは最高に集中できる状態にある」ということ。

1日の中で勉強もしくは暗記のメインの時間を充てるならぜひここに設定するべきです。願わくば、「お湯に浸かる時間」などまわりに集中を妨げるものが全くないタイミングだとさらに良い。より効果があります。

間違ってもお風呂から出た後にスマホやPC、テレビの画面を見てはだめですよ。一気におじゃんです。

またまたおまけとして、学生の時にそれまで一番膨大な量の暗記をしなければならなかったときに使っていた最終手段があるので紹介しておきます。お風呂好きじゃないと無理かも…。

  1. 紙ベースに暗記項目を書いたものをまとめておく
  2. クリアファイルを2枚使って1枚ずつ完全防水する
  3. お湯に浸かりながらこれまでのテクニックを全て使いひたすら叩き込む

恐ろしいほど効果があるので興味がある方はやってみるといいかも。ただし量が多いと24時間くらいしか持ちませんw(試験終わってご飯食べたらもう忘れてた)

その他(試験のための小ネタとか)

ここでは直接の暗記方法ではないけれども、テストでナイスな点を獲得するためにやっていたちょっとしたことを書いてみたい。全部で4つ。

1.テスト期間中の計画立てをしっかりと

よく覚えてないけれど、だいたい1週間前とかから部活も休みになったりしますよね?いわゆるテスト休みみたいなやつ。この計画をちゃんと立てられるかで今まで話した方法をどう使うかも全く変わってくる。

例えば僕なら、授業の中身は全く知らない状態で始まるので、まずは全科目の教科書の範囲を読んで今回のテストのイメージを掴むところから始めます。

で、一番習得、もしくは暗記に一番時間がかかりそうなところを中心として、どこも偏らずに時間を充てられるように計画していく。

ポイントは、1つずつクリアしていくようなスタンスは取ってはいけないこと。「最初に数学を全部やってから次物理~♪」みたいなことをやっていると、テスト本番前になって数学のことをなにも覚えていないなんてことになりかねない。全ての進捗が並行して進んでいくように心がけましょう。

特に、直前の最終チェックが全行程でまんべんなく行われるように注意すると良い。

2.テスト前日は睡眠を優先するべし

一夜漬けほどアホなものはない。僕も1日漬けなら何度もやったけれど、夜は必ず寝ています。

ただし、寝る前に自分で作った箇条書きリストをしっかり最終チェックしてから寝るようにしましょう。寝る直前に得た情報は寝ている間に脳によく吸収されるというのもかなり本当です。

寝ることの大切さの説明は不要でしょう。脳に良いわけがないし、なによりテスト中眠い。まあそういうの関係なく僕は英語のリスニングなんかは全部③を塗ってあとは寝ていたけど。

3.朝ご飯は必ず食べるべし

これも最近よく言われているし、説明は要りませんよね。コンディション抜群で挑むべし。

家を出る前、目的地へ向かう道中、試験前ぎりぎりまで自分のリストやノートを大切に。教科書や参考書をもう一度さらーっとチェックしてみるのも効果的。

教室で友達とくだらない「俺全然勉強してないよ~」トークをする暇があったら自分の点数のために5分がんばれ。点は上がります。

4.ながら勉強、人と勉強は時間を無駄にするだけ

分かっていてもやっている人が多いのでは。

テレビとかは論外として、特に「歌詞のある音楽を聞きながら勉強する」とかも激しくおすすめしません。

むしろ騙されたと思ってモーツァルトとか集中力が上がるCDとかを聞いてみてほしい!
僕は心底驚いたし、だいぶ人生でお世話になった。劇的に変わるから、本当に聞いてみてほしい。

単純にクラシックをバックにしてみたいな、という方にはこういうのがおすすめ。僕も最初はモーツァルトを聴いていた。

でもそのあとに、こういう系統の驚異の威力を知った。圧縮すると効果はほとんどなくなるのでCDで聴くこと!

うさんくさいジャケットだけど、僕はこいつは何百回ループさせたか分からないほど利用させてもらった。効果は絶対にある。そしてその「効果はある」という思い込みみたいので余計効果が出るようになったのか、音楽が再生された瞬間に気持ちが切り替わるようになった。

ちなみに僕は圧縮してm4aやmp3で聴いていたけれどめちゃめちゃ効果あったわけで、全て思い込みだったのかな…?(アホ

話を戻すけど、極力人と一緒に勉強するのも避けるべきです。「教えてもらう」というていでも、本当に分からない点だけをピックアップしてそれを聞くためだけに連絡を取るべきです。

遊びたいなら勉強なんていう建前は取っ払って素直に友達と遊びに行く方が精神的にも楽なはず。

あとがき

いきなり終わったけれど、以上で説明は全て終了です。お疲れ様でした。

で、実はこの記事、要点だけ伝えれば目的に対して十分意味のあるものになるにも関わらず、わざと簡潔に書かなかったり要らん話を添えたりしてありました(もちろん最低限、見出しや核の内容だけはまとめるよう意識しました)。

まずはここまで読んでいただけたことに対してお礼を申し上げた上で、振り返ってみて欲しいです。これを一度読んだだけでどれだけ頭に吸収できたでしょうか?

僕の稚拙な文章や言い回しを抜きにしても、きっと一読で全てを自分のものにするのは難しかったのではないでしょうか。そんなわけで、まずはこの記事を読むこと自体を練習台として内容を利用していただければ幸いです。

最後に、世の中の「試験」という名のくだらん記憶力テストがなくなっていくことを願いながら、終わりにしたいと思います。

お読みいただき本当にありがとうございました。

みるみ
みるみ

ブロガー、ソフトウェアエンジニア。

この「みるめも」というブログの筆者です。

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