「ゼノブレイド2」の評価が分かれた原因を探る~「TVゲームの正統最終進化系」に見えるズレ

「ゼノブレイド2」の評価が分かれた原因を探る~「TVゲームの正統最終進化系」に見えるズレ


僕のブログにはゲームについてあれこれ話している記事がやはりというか多いんだけれど、それらはいわゆるゲームレビュー記事を目指しているわけじゃない。「このゲームのこのシステムが使いにくいからどうだ」、「不自然なシナリオがなんだ」とかっていうような事務的な評価なんて個人でやったって意味がないっていうのが僕の普段の考えである。

でも今回は少し話が違っていて、この記事では「ゼノブレイド2というゲームが現在受けている両極端な評価そのもの」に焦点を当てたいと思っているゆえ、そういった細かい中身についてあれこれ話していくことになる。

あ、あらかじめ言っておくけど、僕はこのゲームはめちゃめちゃおもしろかった!!と感じていて、本当にすごいものを作ったなあと思っている側の人間ね。ただそれだけじゃ説明が足りなすぎるのでこの記事が存在してくることになる。



はじめに

まずはこれを見てほしい。

ゼノブレイド2 Amazonレビュー
ゼノブレイド2 Amazonレビューページ

まあ実は言うほど両極端っていう状態になっているわけでもないどころか高評価な分類に見えるくらいだけど、まあ読んでもらえれば「たしかにこれは分かれてるな」と感じていただけると思う。話が逸れちゃうので簡単に言っておきますが、Amazonのレビューでは星の分かれ方でいくつかパターンがあって、実はこのタイプは「本当に良いと思っている人」と「そうでない人」がかなりはっきり分かれているパターンに該当する。しかもけっこう珍しい(詳細は下記記事のこの部分)。

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で話を戻すと、このゲームの購入を検討している中でここへ辿り着いている人がいる可能性を考えると、最初にこれを見せるというのは相当な暴挙であることが分かると思う。でもあえて載せるのだ。

理由は簡単で、僕はこの低評価のほとんどに対してなにかしら答えられる用意があるから。それも単なる「反論」や「否定」ではなくて、「彼らが何を言いたいのか」を言葉を変えて説明できる自信がある。ただ留意してほしいのは、決して僕自身も悪いところに目を瞑りたい・認めないなどはしないつもりであること。要は、だめなところはだめとした上で、未プレイの人が勘違いしやすいような批判的レビューに対する捕捉をしてあげたいくらいのスタンス。

誤解のないように言っておくと別に僕は信者でもなんでもなく、前述したように不満に思っている点だってありますよもちろん。まあ、不満のないゲームなんてそもそもほぼないでしょうけど。

でもね、理不尽なレビューを受けているせいでこのゲームの持つポテンシャルが貶められるのはファンとして単に悲しいのでなんとか阻止したかった、というのがこの記事を書こうと思ったきっかけです。余談だけど、レビュー云々ではなく本当に頭がおかしいとしか思えないことを書いていたやつがいたのでそいつは違反報告しておいた。

不満点

どういうスタイルで進めていくか悩んだけど、先に僕が思っている不満な点を(あえて「客観的」に)挙げておくことにした。こういう言い方もあれだけど、つまりここは擁護しようがないというか、まあ僕も高橋さんたちには改善を求めたいと思っているってことで。内容は以下。

  1. UI周り諸々。操作系ボタン配置とかも。それぞれの要素数が多いのでもっと色々できることはあったと思う、速度もね。ここは正直「もっと良くしてほしい」じゃなくて「足りなすぎる」のレベルだけど、少しずつアップデートで改善しているのはまだ好印象かしら。ユーザーの声にもちゃんと耳を傾けているのが伺えるだけプラスとも言えるのかも(じゃあ最初っからやれよとは僕も思います)。
  2. 独自用語を使うのはいいが、意味を予想しにくいどころか勘違いしやすいネーミングが見受けられる(代表例:キャンセル)。そして何より、説明がどこにもないのが問題である。この辺とよく一緒に言われているのが「ゲームのチュートリアルがない」「一度しか見られないのはおかしい」「情報屋のシステムがありえない」などですが、ここに関しては後述します。
  3. アクション的な意味での操作性レベルがかなり低い。前作(本記事では以下すべてゼノブレイド無印のこと)の初っ端で感じたジャンプの不思議な感覚がそのまま受け継がれていて、「これはしょうがなくこうなっているのではなくて狙ってやってるのか…?」ととにかく疑問に思った。そのせいで「落ちる」というアクシデントに頻繁に見舞われたのはかなりいただけない。

以上、こんなもん。

特に1つめと2つめはどのレビューにも記述があるので万国共通の感想と思ってもらって問題ない。ただし、1つめは今後も改良の雰囲気があるし、2つめも初回のチュートリアルを公式HPで全て公開するという対応策を取っている。

けっこう必死に思い出したけどやっぱり僕はこの3点くらいしかなくて、これもあとで触れるけど、このゲームでよく言われる「後半になるにつれおもしろくなる&システムに慣れると細かい不満も気にならなくなっていく」現象により、終盤は先に挙げた不満点の3つとも忘れている状態でした。

かろうじて入れるか迷った「レアブレイドの運要素」については別項目として後ろで取り上げます。

目指したのは「TVゲームの正統最終進化系」

おそらくこのゲームは「誰もが意識せずとも心の底で望んでいたゲーム」で、今までありそうだけどなかったものをついに作ってきたな、という感じがあると思っている。

キーワードは「真っ直ぐ」

この作品周りではよくボーイミーツガールという言葉も登場するけど、たしかに王道RPGと呼べるだけの真っ直ぐなストーリーが楽しめる。楽しめるっていうかそもそもストーリーを味わうゲームではないと思っていて、事実シナリオ本編だけ追っていたらただ歩き回るムービーゲーってのがいいオチじゃないかな。しかしここでのポイントは、(本編のみ追っかけじゃないこと前提で)ストーリーをクリアし終わったあとはかなりの充足感・満足感を得られるのは間違いない。「余韻に浸れるゲーム」を求めている人には、まず無条件でおすすめできる。

その王道RPGを追っていく中で、数々のおもしろく完成されている「ゲーム的要素」がプレイヤーを楽しませる、っていうのがこのゲームのコンセプトだと思っている。そしてそのどれもがとても愚直に、バカみたいに進化のド真ん中を狙っているっていうのが今回の話で一番のキー。例えるなら、どことは言わないけど牛丼チェーンとか回転寿司が「なんでも食べられるように色々用意する」とかじゃなくて、牛丼や寿司の旨さだけを追求しt……ごめん、無理だった。

ここからはそれを1個ずつ振り返っていこうかな。

グラフィック

前作の時点で既に「Wiiでここまでできるのかよ…」という評価をかっさらっていったモノリスソフトにとって、進化したハードの性能を遺憾なく発揮できる今作は絶好の機会だったはずではと思う。それに加え開発チームの開発力自体も上がっているだろうことは容易に想像がつくので、出来上がった世界はやはり非常に美しい。

ゼノブレイド2_フィールド1

「秘境」っていう特に景色や眺めがいい隠された場所があったりするのは前作からおなじみだけど、今回は秘境じゃなくてもその辺のフィールドがもうめちゃめちゃきれいに描かれていて、しかも単にリアルさだけを求めているような描画じゃないから幻想的な雰囲気なのに本当にその世界に入り込めるような、非常に高い没入感を提供してくれる。

ゼノブレイド2_フィールド2

これは僕の意見だけど、「TVゲームの正統派」ってやっぱり「ゲームっていう非現実感は残しているのに限りなく本物みたい」っていう、一見すると相反するもの同士がすごく高まりあったときのことを言うと思っている。

度々このブログでも発言しているけど、ゲームだからこそ描かれない部分をプレイヤーに想像として委ねるような部分に「ゲーム」としての一番の魅力があるっていうのが僕の持論で、「とにかく広いフィールドを全部オープンワールドで作ってリソースはグラフィックに全フリ」みたいなのとは対極的にある。そんなものゲームでやる必要ないじゃん、まず家出よ?って思う。ゲームでしか味わえないワクワクがあったでしょうみんな?ドラクエやってるときの「ドット絵とひらがな」っていうものだけが持てるああいう雰囲気とか、そういうのをイメージしてもらえるだけでもいい。

で何が言いたいかというと、時代の流れとしてグラフィックを進化させていかなきゃいけないこのタイミングで、そういう潮流を蔑ろにしないで美麗な世界を描いたのと同時に上述したような「ゲームとしての魅力」も両立させているからこのゲームはすごい、と僕は思っているんだ。

たとえばこのゲームでは、言ってみればある1つのフィールドは「1つずつの島」みたいになっていて、それぞれはそこまで広大なわけではない(僕はこのサイズ感と探索できる度合いも絶妙だと思っているけど)。それを全部繋げようとしたら、つまりオープンワールドみたいなものを目指そうとしたら「そこで描いただけの世界しか存在しない」ことを自分たちから決定づけてしまうことになり、プレイヤーが想像を楽しむ余地はなくなってしまう。

しかし1つ1つのフィールドが分かれていることによって「世界の広さ」や「他にもこういう島があるのか」とかなんとなくふわっとした部分が出てくるから、意識しなくてもなんとなく現実主義を叩きつけられている感じはしなくなる。そう、これが「ゲーム」なんだ。

ここからははっきりした話じゃないんだけど、実は僕も最初こんなのはシステム上こうなっただけなのかと思っていた。オープンワールドが大変なのは誰の目にも明らかだし、ロード量が少なくなればそれぞれのフィールドではオープンワールドと言えるわけでその程度のものかとも考えていたんだけど、ゼノシリーズを作ってきたあの人たちなら「こういうことをシナリオの時点から考えていてもおかしくないな」とある時思った。

例えば、雲。作中では海の代わりとして存在している要素だけれど、これを海にしなかった理由は?と思うとこの考えがより強まった。「エンディングでの結末的に先に水の海は見せられないでしょ」というのも分かるけど、それ以上に、前作では巨神しかいない世界での「なにもなさを表現するための海」だったことを鑑みると、今回で同じ表現を選ぶとはやっぱりとても思えないわけ。しかもそれに「雲」っていう文字通りのふわふわさも加わることで一気にゲームっぽさ―ここではファンタジーさって言ったほうがいいだろうか―も演出できる。

まあどれも推測ですが、結果として僕がこう感じている以上このゲームはそう出来上がっているわけで、なにかしら共感してくれる方には既に「ウケている」ということでしょう。

音楽

ゲーム音楽で白ご飯3杯いける僕にとっては(意味不明)、もともとこれだけで1つ記事を書こうと思っていたくらいで、こんな小さい1項目で片付けてしまうのはいささか心苦しのだけれど、まあ今回は仕方あるまい。Amazonレビューで酷評をしている人でさえ「音楽だけはいい」とか言っているし、まあつまりそういうことです。

ゲームにおいての音楽という要素が持つ力は、ゲームを作り上げている数々の部品の中でも最も影響力が強いものであると僕は考えている。内容が「アレ」でもやたらサントラの評価だけ高くて妙に人気のある作品とかあるし(ちょっと考えたけどすぐ思い出せなかった、ごめん)、逆も往々にしてある。こっちはありすぎるという感じかしら。

「音楽はかけ算」という話をこの記事でもしているけれど、元が良いゲームにさらに素晴らしいサウンドトラックがかけ合わされると、生まれてくる作品は元の何倍も良くなる、みたいなイメージをみなさんも分かってくれるだろうか。

ゼノシリーズの音楽の評価が著しく高いのは僕がわざわざ言うまでもないことだけれど、さっきから言っている「それぞれの要素が真っ直ぐ上を目指している」という話を思い出すと、これがより一層価値のあるものであることが分かってくる。

「グラフィック」の項で書いたような世界観を歩き回る中でその情景をより彷彿とさせるようなBGMが流れると、もう本当にその世界に入り込めて、自分が冒険している気分になれる。これってなにより素敵なことじゃないだろうか。ゲームってそうじゃない!?

しかもそれでいて色んな種類のテーマに基づいた世界をたくさん味わえて、それぞれで流れるサントラもその世界観を狙って作っているいわゆる「情景音楽」に近い側面があるから、よりどりみどりなんだよね本当に。現実逃避するには最適すぎる。

そしてもちろん、それぞれのサントラが個々の音楽単体としても特筆に値するレベルで素晴らしいのは疑いようもない。僕はまずグーラの低層の森の音楽で「あぁ、死ぬ…♡」ってなった(キモい

ちなみにこれね↓

まあなんだろ、僕のこの記事を全て読み終えてなお今作について訝しげに思うのだとしても、音楽を聞くためだけに買うので全く損はないと心から思いますよ。ただし、ゲームをやらずにサントラだけ聞くのは絶対ご法度ですからね!!!これだけは絶対やっちゃいけない。僕は制作者さんサイドにもちょっと失礼だと思うし、なによりもったいない。いくら音楽として完成されている価値があるといっても、ゲームを知ってから聞くサントラに比べたら魅力1000000分の1ですよほんとに。

そういうわけで上に貼った動画もネタバレ要素入っているので続きを聴きたい人は買ってくださいw

ここまで言ったらもうダイレクトマーケティングもしておこう(ゲス

キャラクター

xenoblade2-i-ra

過去作以上に、というかむしろここに一番力を入れて今作は作っているように僕には感じられた。その中でも特に言っておきたいのが「キャラの動き」について。仕草と呼んだ方が適切かな。

今回はキャラクターの個性を(声優陣の最高峰の演技はもちろん抜きにして)「動き」で表現しようとしているのはゲームを始めてすぐに分かると思う。ニアはかわいい動作が多かったり、ホムラがモジモジしたりとか、そういうのもまあそうなんだけど、僕はなによりメツに注目して欲しい。

彼の仕草や目の動き、かなり力入っていると思います。ちょっとした歩き方や立ち居振る舞いにすごく人間味が感じられて、なによりかっこいい。反対にシンは動きの少ない描写でよく対比もされていて、よりキャラの際が立っている。

ここで伝えたいことはね。

「僕が思うゲームっていうのはドットで描かれた世界みたいなことで、そういうのが好きなんだろう」というのはもう読者の方もなんとなく想像がついているかと思うんだけれど全くその通りで、キャラクターをリアルに描き出すことに関しては基本的にそこまで賛成したくない。

でも、今回のこのメツたちを見て、「こういう人間的描写によってより感情移入できたり、世界観に飛び込める要素になるなら十分ありだな」と思ったわけですよ。もちろん、それでもアニメ絵なのは変わりないので本当に洋ゲー路線でのリアルさという意味になったらまた意見は変わるかもしれない。

ところで、イーラのメンバーのキャラデザがノムリッシュなのはよく知られたところだけど、そんな中こういうレビューもあるわけですよ。
(以下あるレビューの一部から抜粋)

ゼノシリーズのファンで、ずっとプレイしていますが、今作はキャラクターデザインがかなり苦手でした。始めてみればこんなもんかな、と苦にはなりませんが。
メインキャラと敵キャラの連中、ブレイドのキャラデザインが統一性がなく、イーラキャラのムービーを観ている時は違うゲームをしているようでした…次元が違うんじゃね!?という違和感…笑

野村さんの話すら知らない上に、なんとレアブレイドのデザインをわざわざ全員別のデザイナーにしていることすら知らずにこんな書き込みをしてしまうのです。だいたい、あれだけ違ったらなんか意図があるだろうとか思わないのだろうか…。ゲーム内ですらイラストレーターの名前を確認できるというのに…。

まあそう考えると、僕が野村さんデザインを個人的に好きだったから色々プラスに見えている、というのも否めないかもしれないな。

敵役の魅力たっぷりさはもちろん、今回は仲間サイドも結構好きだった。前作は全く仲間に感情移入できなくて、結局最後まで「ラインって誰だよ」みたいな雰囲気があったけど、今作は仲間内でのだる絡みみたいな描写のおかげで一緒に冒険の途を歩んでる感があって、かなり親近感が湧いた。ゲームの世界でなんJ民やってるジーク大好き。

この辺の話もレビューで何件か見かけたけど、これは完全に好みの問題かなあという感じなので特に深掘りはしない。少なくとも前作よりかは楽しい人たちだと思うけどなあ。まあメレフ様はいつの間にか付いてきててエンディングまで居たのはたしかによく分からんけど。

演出

xenoblade2-hikari

上の方で「ムービーゲー」という言葉を使ったけど、実は冗談じゃなくて割とそういう側面があると思っている。もちろん良い意味でね。

キャラクターのところで言った細かい動きの描写が最大限発揮されるのは言うまでもなくこのムービー内で、ここに豪華声優陣の演技が加わるともう最高。悠ちゃんとか櫻井さんとか、あ、そういえば明夫さんもいたね、好きな人だらけで幸せだった。あとは初めて聞いたけどニアの声とてもかわいかったね。

よく考えてみるとムービーの構成要素は、今までに話してきた「グラフィック」「音楽」「キャラクター」の3つである。これら3つがよく出来てるよ、という話をしてきたのだから、それが合わさって出来上がるものもgoodなのは間違いない。今僕の頭の中ではヒカリが覚醒するところ辺りのイベントがずーっと想起されているんだけど、本当にこの辺のムービーは今まで僕がやってきたゲームの中でも非常に心に残っている。

ストーリーと声優の演技、悲しさや絶望の描写から覚醒して鳥肌が立つようなBGMと、ここはてんこ盛り感がすごく好き。ヨシツネの悲鳴もいい味出してるよねw

ただただムービー見ながら進めていくゲームじゃつまらないのはそりゃ間違いないけど、今まで話してきたようなゲームとしての根幹の要素に加えて、ちょっと進めるとこういうイベントが見られるっていうのがやっぱりモチベーションになって僕はずっと楽しく続けられた。

こういうのって、日本の純粋なRPGじゃないと見られないエンターテイメントだなって心から思う。JRPGは死んでないぞ。

RPG要素

xenoblade2-menu

RPGの定義って知らないけど、まあ主に戦闘とパーティの育成みたいな感じだよね。

戦闘に関しては前作からあるちょっと珍しい感じで、非常によくできている。楽勝しちゃってつまらない、とか、はたまた勝つためにつまらない戦法を使わざるを得ないみたいな今までのRPGでありがちだった問題をうまく払拭していて、「ギリギリのところで本当に勝つか負けるかのアツい戦い」を味わえるっていうナイスな作り込み。まあもちろんつまらん戦い方もできるけど、無理やりレベルを上げでもしない限りこの「いいライン」を保てるようにバランス調整されているのを感じる。レベルアップもちょっと珍しくて、敵を倒したEXPで上がるのとは別に溜まっていった経験値を任意で開放できるシステムがあるから自分で調整できる。

さて、ここでよく見かける悪評レビューのいくつかを退治しておこう。

例えばこんなん。

レベル敵が徘徊しすぎ。初期マップですらレベル80くらいの敵が広範囲移動、飛行していて雑魚と戦ってると平気で乱入してくる。これでは探索する気にもならない。

バルバロッサさん、風評被害喰らってますね。。

まず一般論での対抗より先に僕個人での意見を言いたいんだけど、「初期マップにLv.80のやつがいるからワクワクすんじゃねーの!?!!??!?」と、思います。激しく。

こういう人ゲームやめたらいいのに、とは言わずにとりあえず黙っておくけど、これはこう考えるとどうでしょう、「さいごのカギ」だと。

僕ははじめてやったRPGはドラクエだったんだけど、行きたいところに行けなくてしかも宝箱とか見えているのに後回しにしなきゃいけないあの感覚と、さいごのカギが手に入ってすべての場所を周れるようになったときのあの喜びとの2つの天秤が本当におもしろいなとずっと思っている。

だから今回も僕は自然にこう思った。「いつかぶっ飛ばす」と。

だいたい、新しいマップに最初に到達した時点で全部探索しつくせちゃうなんて、こんなに夢のないことってないじゃんよ?「あとで来てみたらこことここが繋がってたのか!」とか、それだけでも楽しいのに、強そうな敵が集まっているところなんて見かけた日には「あの奥にはなにがあるんだろう…」ってなるじゃん!
あとこれ、フィールドスキルにも言える。たしかにブレイドの付け替えの面倒くささは養護できないものがあるけど、典型的「さいごのカギ」だよね。ちなみにこれ、Bボタン押しっぱなしだとスキル発動のとき省略版にできるの知ってた?

お次はこういうの。

成長要素にあるどこの国でどの敵を倒す(この広いマップで探させるか?しかもこの系統の要素をもつキャラが多数いる)。

ブレイドの成長のための達成項目のことを言っていると予想しますが、じゃあ僕、質問しますね。「”○○の国の△△近くの✕✕を倒せ”っていう項目があって、楽しいの?」

するときっとこう言うでしょう、「ただのおつかいクエストばかりでつまらない」と。

結局はないものねだりで、今と反対のものを望む人間のサガも見え隠れするけど、そうじゃなくたってこれによって発生する探索を楽しむのが筋ってもんでしょう。

昔のゲームはもっと恐ろしいほどノーヒントでなにもできなくなるようなこととか山程あったけど、僕はそのときですら楽しんでいたわけで、やっぱり個人の問題なのだろうか…。あまり強く言えないけど、まあ単に素早く成長させたいなら今の時代ググれば分かるんだし、いずれにしてもこういう評価は的外れかと。

残りのこの辺りのレビューは、ただひたすら「それ単にゲームが下手なだけでは…」という感想しかなかったのでこちらも同じく割愛する。
あ、でもね、「モンスター図鑑とかあればよかったのにな」っていうのは激しく同意!ああいうのの説明文読むのすごい好きなのよね。そしてそれで思い出したけど、前作ではコレクションアイテムにあった説明文もなくなっちゃってるね。

レビューに対する諸々

さて、最初に僕も感じる「ここはちょっと」という点を並べ、ゲームの要素単体としての評価も一通り書き終わったところで、まだ触れられていない残りについて進めたい。とりあえずしばらく箇条書きで1つずつやっていく。

チュートリアル云々

突然チュートリアルがテキストがだーっと流れるだけのもので、固有名詞を固有名詞で説明し、固有名詞だらけの説明が固有の形容詞で説明されるもので、さらにゲーム中特定のタイミングで一度しか読むことができません。びっくりです。

うむ。書き方に悪意があるのを抜きにすればこれはその通りだった。

僕はこれは「挑戦」だったと思っていて、モノリスソフトはきっと、トリセツや文字ベースのゲーム内ヘルプというシステムからの脱却を考えたのだろうと思っている。ユーザーからの声を聞いて泣く泣く公式HPにチュートリアル動画を貼っつけた対症療法がその証拠である。まさにやってみてだめだったからなんとかしましたっていう状況でしょう。

でも僕はそれでいいと思う。しかも、やってれば分かるようになるよほとんど。わからなきゃググればいいし。こんなつまらないところでこのゲーム自体にダメな印象を持ってしまうほうがあなたにとってずっと損です。

単語自体が理解しにくいという点に関しては一番最初に述べた通りで、まあもうちょういなんとかしなよ…って思う。

ブレイドガチャ

なぜブレイドをランダムで、しかもレア度を付けてまるでソシャゲのガチャの様な入手方法にしたのか、本当に正気を疑う。下手したらこのシステムのせいで詰む恐れだってあったかもしれない。

ふむふむ。

僕はね、ウルトラスーパーソシャゲアンチ派なんだけど、不思議とここに疑問は抱かなかった。でも、この人たちの言い分はめちゃ分かる。なんなら今でもそっち側の意見のはずなのになんでか気にならなかったんだよね。

きっと普通のコンシューマゲームをやっているというプラスの思い込みのおかげなんだと思うけど、僕自身にとって非常にラッキーだった。どちらかというと同調の度にあの眩しいムービーを見せられるのが苦痛だったけど、アプデで飛ばせるようになったし、そこもおk。

ただ、事実上レアブレイドを引ける確率がどんどん下がっていくのはなんとかした方がよかったかもね。僕は別にコンプリート欲も湧かなかったから助かったけど、この先のことを考えるとかなりイライラしていたかもしれない。

ここの真意は僕にも分からない。ちょっと浅はかだったかもねえ。

マップ関連

マップデザインの使い勝手の悪さは本当にストレスがたまり残念でした。特にクエストの目的地の示し方なんかは最低レベルです。それどっちの方角指してんだ?とか、別の国のクエスト状況が見えなかったり、とか、ミニマップの見え方などなど。

マップの話もよく書かれるものベスト3だね。

僕自身、ミニマップ機能が最高レベルのゲームを(たぶん)遊んだことがないのからかもしれないけど、これもそこまで何も思わなかった。誰かちょっと「このゲームのマップは良かった」とかあったら教えて欲しい。

「もうちょっとミニマップの範囲を広く見たい」とは300万回くらい思ったけど、歩きながらスティックを押し込めるということに気付いてからは正直もうどうでもよくなった。4回切り替わる内2つで十分だけどね。

で、「ミニマップで上下関係が分かりにくい」という意見に対してはちょっと話しておきたい。ゼノ系はマップが上下にも複雑というのが特徴としてあるけど、それに対するユーザーサポートという意味ではてんでだめ。

でも、探索をおもしろくさせるためという(ちょっとずるい視点かもしれないけど)観点ならけっこうアリ。たとえば、「座標は分かっているのに行き方が分からない」シーンが度々あったけど、やっぱり僕はそのとき発生する探索がすごく楽しかった。付随して新しい発見があったりしてさ。

それと何より言っておきたいのは、マップを見るためにゲームをしているんじゃないだろう!ってこと。実際、マップの構造を想像したりするのも楽しいし、そのためにはなんていったってフィールド自体としっかり向き合わなきゃ絶対に無理だった。せっかく作り込んだフィールドをちゃんと見てよ、ってことなんじゃないかと。

これはきっとモノリスソフトによる、「システム的な意味での今までのゲームらしさを取っ払いたい」という願い、挑戦だったんじゃないかと僕は考えることにしている。そうじゃなきゃ、これだけのUIの不便さにテストプレイ(というか普通に開発してて)で気付かない訳がないと思うのよね。

今この記事を書いてて色々振り返ってみても思うけど、このゲームはたくさんの挑戦が組み込まれていたのかもね。結果論、この時点でだけで見れば失敗に終わってしまっているものがほとんどだけど、いつかきっと活きるときが来るんでしょう。もちろん他社作品含めて。

あ、メニュー画面の方のマップは僕もひどいと思う。まあここは冒頭の「UI諸々」の項目に含まれているってことで。

サブクエストのおつかい

クエストがたらいまわし。頼まれる→報告すると追加で頼まれる→報告すると(ry……
面倒くささトップは「コールの病」「メノウの意志」。長文になるため、興味がある方は調べて頂きたい。おつかい好きでも苦痛。

これは間違いなく劣化方向に進んでいたでしょうね。前作ではこんなにおつかい感は感じなかった。

これも僕はこう考えている。

モノリスソフトは、今までのゲームに存在していたやりこみ要素というものを「全てクリアされなければいけないもの」=やりこみという考え方から、「世界中に散らばっている単なるお願い」にした。つまり、世界観の提供の一要素であって「どこへ行ってもこういうことやってほしい人たちがいっぱいいるんだよ」というある1つの描写に過ぎないと思っている。

実際、なんの目立った報酬もないものばかりだし、クリアしたクエスト一覧とかもない。このおかげで「見つけたものは全部やらなきゃ」という僕のポリシーもいつもみたいに働かなかったので、けっこう気軽に進められた。

この辺もなんか色々模索している感はあるが、それにしたっておつかいタライ回しはねえ。。トライフォースで十分ですわ。

戦闘後

あとボス戦なのですが、ボスに頑張って勝利したにも関わらず、直後のムービーではなぜか 勝った側が劣勢に陥っているシーンがしばしばあり、なんでやねん!とずっこけてしまう なんとも頑張りがいのない演出でしたね。

これはやっているときめっちゃ思ってた。レビュー見て思い出して、読んでみる価値あったなとか思ってしまった。

ゲームではわりとよくあることだけど、いささか数が多かったかな…。だったらまだHPを3分の2まで削った段階で戦闘終了にする、とかあったんじゃないしら。改善の余地ありだね。

世界設定とか

世界観やキャラ設定も分かりにくく、アルスは絶滅に瀕してる筈なのに新しく生まれる仕組みがあったり、マンイーターやブレイドイーターという用語も説明不足だし、ブレイドはドライバーに使役されて力を発揮するはずなのにブレイドがブレイドを使役できるのでドライバー適合者は不要に感じる。

これも見て思い出した。イーター系の言葉は、言葉の意味を考えれば分かるので特に文句はなかったけど、ブレイドがブレイドが持っていることに関して終始一度も言及がなかったのには驚き。これきっとミスでしょうなあ…。制作側は当たり前になりすぎちゃって誰も気付かなったっていうよくあるパターンだと思う。

システム用語に関する説明不足はまだかわいいもんだけど、こういうのはやっちゃいけないよね。シナリオライターとは別に設定構築係がいるのか知らんけど、ちゃんと見直しをしましょう。小学校で習ったね?

レビュー総評

たくさんのレビューそのものについて。

まずね、自分の能力の低さをレビューの評価に反映させるのはやめなさい。

  • 正規ルートを名前持ちが塞いでいる場合もあり、その場合、数十時間のレベル上げ作業が必要でしょう。
  • 雑魚戦でも数分かかる上に、こちらが敵より Lv20 ほど高くてもいつの間にか負けます。
  • レベル30くらいで倒せなかったレベル28のフィールドモンスターをレベル52で再チャレンジしたら、見事にやられた。レベル30くらいのときよりダメージを与えられなかった。レベル上げても全然強くなってない。

こういうの見て、頭おかしいって思わない?(事実この内の1つは通報したやつ)
戦闘の部分で抜き出しただけでこんな感じなので、不特定多数の人が書いたレビューをざっと読みしただけで購入の如何を決めるのは安直なことが分かってもらえると思う。

ここまででも何度か言ってきたけど、「今作みたいなゲームは向いていない」以前にそもそも「ゲームすら向いていない」と見受けられるレビューの多いこと多いこと。ある程度の「ゲーム」という作品性の広さを理解してからの評価じゃなけりゃ、そりゃ個人の好き勝手を言い合うだけの世界に他への理解や共感なんてない。その人に合わないもの・嫌いなものは全てマイナスポイントとなるだけで、それはただの読書感想文でしかない。

つまり大切なのは客観性で、全ての意見は一般論を基に、もしくは一般論を分かっていると前提を置いた上で語られるべきと思う。

それを念頭に置いてもう一度Amazonのレビューをざーっと読んでみて欲しい。読むに値するものは少ししかないことがすぐに分かるはず。

でもね。
人って、文句や批評を言うときって気持ちいいからどんどん書きたくなっちゃうんだよね。その文章の世界の中では自分が王様だし、かっこよく意見を並べるときに偉そうな記述になっちゃうのもまあ分かるんだ。僕も冒頭での低評価部分を書いているときに改めてそれに気付いた。でもだからこそ、文体には気をつけたつもりですが。

というわけで、「単なる文句」が並んでいるものではなくて「ここはこうだからこうするといいのでは」みたいなものを探して読むと、このゲームが多くの人にとってどう思われているか少しずつ分かってくるでしょう。有用な情報の取捨選択というわけだ。

結局このゲームはどうなの?

さて、仰々しいタイトルが付いていた割には今の所実に中身のない記事になっていて申し訳ないけど、僕が言いたいのはここから。

なぜこうも評価が分かれたのか

この記事の答えにもなる部分だけれど、これは簡単。というかここまで読んだ人ならもう分かっているはず。

度々登場している「ゲームの構成要素」っていう考え方に基づく色んなもの、それらがそれぞれとっても高い完成度であるのに、ゲームであるがゆえのシステム的な部分に振り回されすぎてしまった。世界観へのより高い没入感とかを目指して考えたんだろうっていう仕様も僕には贔屓目なしにたくさんの数見えるけど、それらを「ゲームのシステム」として切り離して設計できなかったのが全て残念なことになってしまった。

「挑戦」という言葉も何度か使ったけれど、ゲームらしさをいい意味で出させないための配慮や設計がことごとく裏目に出ていて、良かれと思ってやったであろうことがかなりまずい結果に繋がってしまっている。あんまり現実的なこと言いたくないけど、簡単に言うと単なる失敗だよね。

今までとは180度変わったことをする、というような趣旨のことを高橋さんはインタビューで語っていたことがある。「正統派進化系」を目指す上で新しい取り組みも、と思ってやった一環なのだと僕は思っているけれど、初回で全てを成功させるのはやはり難しかったんでしょう。

ただ、それぞれの構成要素自体の絡みは非常に上手くいっている。つまりゲームとしての内容の部分はよくできているのは間違いなくて、実は最初に言った「後半になるにつれおもしろくなる&システムに慣れると細かい不満も気にならなくなっていく」現象の発生理由にもなっている。

つまりこれってね、本質的にゲームに問題があるわけでは決してないんだよ。ストーリーがなんだキャラデザがなんだとか言っているのは単なる好みの話なので、ここでそういうこと思った人がいたらそもそも土俵に上がっていないのでもう一度冷静になってね。スニーキングミッションが嫌いな人がメタギアの低評価レビュー書いているようなもんだからねそれ。

本質的には良いものであるということを理解している層は、レビューを見てもしっかりこれら悪い部分との切り離しがなされた考えが書かれていて、そんなにおかしいことは書いていない。つまり「システム的な悪評価点とゲームの本質的な内容をごちゃまぜにしちゃう人」の評価が総じて低いんですよ。悲しいかな、今の時代はすごくこういう人が多くて、年齢層が低いのか分からないけど単なる文句と自分の感想を低評価レビューにまとめあげちゃうんだ。

その中で例えば、「こんなに個々は素晴らしいのに使いにくいインターフェースのせいでやる気がなくなりました」とかならまだ分かる。で、実際こういう風に感じる人がいるレベルであることは事実だし、モノリスソフトはこれを素直に受け入れなければならないと思う。

結果としてなにかズレているように見える

これだけ素晴らしい部品をたくさん作れるのにこうなってしまう過程になにがあるのかは分からないけれど、結果として出来上がるものにはその”ズレ”を感じざるを得ない。

すごく良いものを遊んでいるはずなのに、あれ、なんか純粋に楽しめない。ああ、こういうとこイライラするんだよなあ。ひょっとしてこれつまんないゲームなんじゃないかな?………

となっていってしまう可能性が常に潜んでいる。

部品が組み合わさった段階でそのズレに気付くフェーズが必ずあったと思うんだけど、どうしてこうなってしまったのか、ここだけは僕も問いたい。本当にいいゲームだと思っているので、こんなにもったいないことはなかった。

正統派の最終進化系を目指すなら、システムはシステムとして純粋にシンプル設計したものを独立して作ればよかったと、僕もこの記事を書きながら改めて思いを強くした。ここもまた、相反する性質のものを同居させようとした「ズレ」を感じる部分に他ならない。

まとめ

僕の目標はたった1つだった。購入を迷っているプレイヤーへの、もしくはAmazonなりのレビューを読んでしまって懐疑的になっている人への「購入への背中押し」になりたかった。

この思いは叶ったのかな~。

購入前にこの記事を読んだ方は、なにかの縁だと思ってもう一度色んなレビューを読んでみて欲しい。ゲームの内容を知らない状態でも、僕の話を聞いたあとで少なからず考えが変わったところがあると思う。もちろん今回だって客観的視点を大切にしているとはいえ僕個人の意見によるものである以上、自分が絶対正しいだなんて1ミリも思ってません。むしろ好みの琴線に触れる部分が多いタイプの作品だったと自覚しているくらい。

素晴らしいものは共感したい。

これはこのブログを始めた根本だけど、僕が素晴らしいと思ったこのゼノブレイド2というゲームを、1人でも多くの人に楽しんでほしいからこそこれだけ色々書いたということで、どうかここはひとつ、手に取ってみてはいかがでしょうか。


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